茶目

デリケートな幻想味を引き出すことに成功

ヴォルフ=フェラーリのヴァイオリン協奏曲の国内盤初のCD
川畠成道の、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集《四季》に続く、二枚目の協奏曲アルバム。
メンデルスゾーンのホ短調のヴァイオリン協奏曲は言わずと知れた名作だが、エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリは、おそらくCDでのリリースとしては3枚目のCDになるだろう。
イタリア人とドイツ人の混血として生まれたヴォルフ=フェラーリは、特にオペラ・ブッファで功績を残した作曲家だった。
「歌える音楽こそが音楽だ」と信じて疑わなかった彼は、無調音楽が台頭しても調性音楽を頑なに書き続けた。
ギラ・ブスタボに捧げられたヴァイオリン協奏曲は、ヴォルフ=フェラーリの晩年の作品である。
美女として知られたブスタボの姿をかたどったようなエレガントな作品は、作られた時代が19世紀であれば、もっと高く評価されていただろう。
この録音に先立って、初演者ブスタボの演奏や、ドイツのウルフ・ヘルシャーの演奏がCD化されている。作品の幽玄さを伝えるものとしては、やはり初演者の演奏を聴いておきたいところだが、もはや入手困難。
ヘルシャーの演奏は、やや表情が硬く、作品の魅力は伝えてくれるものの、もっといい演奏があるのではないかという気にさせる。
川畠は、端正な弾き口で、曲のデリケートな幻想味を引き出すことに成功しており、よりブスタボの境地に近い。
この録音によって、ヴォルフ=フェラーリの作品への関心が国内でも高まることに期待したい。
メンデルスゾーン&ヴォルフ=フェラーリ:ヴァイオリン協奏曲集
[PR]
by applele1r | 2011-07-03 23:32 | 日記

カテゴリ

全体
日記
音楽
生活
DVD
読書
ニュース
未分類

メモ帳

最新の記事

ファン

ブログジャンル

画像一覧

イラスト:まるめな